はじめに

秋田県「地域活力プロデューサー育成塾」の塾長として感じたこと

秋田の宝を発見し、それをタネに活性化策を創造していこう

Ⅰ.少子高齢化=「限界集落」化は怖くない

*秋田県は2010年以降、人口減少率が全国で最も高く、しかも老年人口(65歳以上)比率が32%を超え、全国で最高齢県となっている

*秋田県は特に15~24歳の若年人口の減少が激しい。また出産年齢(20~39歳)の女性が少ない(全国平均が26%に対し、秋田県は19%)

*国立人口問題研究所と秋田市の推計

2015年2020年2025年2030年2040年
秋田県103万人96万人89万人82万人70万人
秋田市31万人29万人27万人25万人
(老年比率)28%32%34%37%

Ⅱ.地域を元気にするカギは5K(教育・健康・環境・観光・国際化)

(1)教育=学力日本一(小中学生)を高校、大学レベルまで広げる

*地域共同体の強さを再確認する=おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんの優しいまなざし、世話好きが「良い子、元気な子」を育てている

*先生と生徒の関係が親密で良好

*高校、大学の地域貢献活動を積極的に受け入れ、広げる

(2)健康=「長寿天国」「癒しの里」づくり

*少子高齢化を短所と嘆かず、長所ととらえ直す

*「この町には元気な年寄りがいっぱいいる」実例をPRする

*都会人の「癒し」志向に応え、「第2の故郷」探しの団塊の世代を歓迎する

*「移住」より短期(数日)・中期(数週)・長期(数ヶ月)の「滞在」を期待

(3)環境=海・湖・平野・山

*院内銀山(湯沢)、尾去沢、小坂銅山あとの有効利用。リサイクルの街づくり

*田沢湖・十和田湖周辺は保養地として最適

*乳頭、森岳など優良温泉地の再活性化

(4)観光=豊かな天然資源、史跡、伝統的民俗芸能文化を最大限に利用する

*異世代・異文化の人たちが来ることで町に活気が生まれる

*文化遺産・史跡を活用したイベント(祭)の企画・演出する

*伝統文化と現代文化を組み合わせる:若者・よそ者のアイデアをもらう

(5)国際化=教育・健康・観光の4分野にすべて関わる

*学校現場に外国人・留学生が入ることで学校が活気を帯びてくる

*医療・健康・介護に外国人が関わると新しい可能性が出てくる

*外国人観光客を積極的に呼び込む工夫を

*外国人には山、海、温泉、田園風景などの自然愛好家が予想以上に多い

*住民の他国(異文化世界)への好奇心を強め、行動力、発想力が高まる

Ⅲ.活性化の戦略・戦術で留意すべきこと

(1)「経済成長戦略」ではなく「成長しなくても快適に生活できる戦略」を

*人口が減っても衰退ではなく、住民が明るく楽しく住みやすい町にする

*住民が健康で幸福で、人に誇れる地域にすれば外から人が集まってくる

(2)活性化の3要素は「ヒト・モノ・カネ」より「ヒト・コト・チエ」

*道路・施設などインフラ整備より、既にあるモノの再利用・再活用を

*役所に頼るな、主人公はあくまで住民。役所は裏方で条件整備役を

*インターネットを積極的に活用する。マスコミを味方にする工夫を

(3)「町起こし」は女性が中心になるとうまくいく

*発想が豊か。過去のいきさつ、しがらみにあまりこだわらない

*忍耐強く続けられる=「継続は力なり」

*中核になる人が3人いれば活動は実現できる

*「秋田美人」の土地。女が男を引き付け、動かす

Ⅳ.PR(Pubic Relations)の重要性を知ろう

1.PRの定義

2.戦術(Tactics)ではなく戦術(Strategy)        

3.PR(Public Relations)からPA(Public Affairs)へ

4.Vision(構想)×Mission(理念)×Passion(情熱)

 Vision:将来(10年先・20年先)にはこういう状態をつくりたいという長期構想

 Mission:私はこの組織・団体でこういう役割を果たす、という使命感

 Passion:Missionを達成しようという人たちの情熱:

Ⅴ.PR 下手を克服する指標

1.自分たちの商品(売り込みたいもの)に自信と誇りを持つ

2.類似商品との比較で優位性を前面に押し出す

3.正確な情報を適切に発信する。特に外部者に好感を持ってもらう工夫が必要

4.なじみのリピーターを増やす。県外にファン、応援団をつくる

Ⅵ. 秋田の「県民性」をもっと生かそう

1.「明るさ・優しさ・開放的・癒し系」=「心の豊かさ」を売り出そう  

2.共感しあえる同志、新しい仲間を共同作業で増やしていこう

3.秋田を「第2の故郷」「お気に入りの別荘」「終の棲家」にと思う人たちを増やそう、歓迎しよう

4.地元の人たちが好きな商品(土地)でなければ、外部の人たちの関心を呼べない。

地元の人たちが幸福でなければ、外部の人たちには魅力がない

  

おわりに 「町起こし」の源は住民の郷土愛です

 わが町を愛する人たちの「郷土再発見」がすべての基本

 好奇心を育てて、面白がって楽しくやろう

おまけの話: 「優れた人材=人財」とはどんな人?

「グローバル人材育成教育学会」副会長になって考えていること

「グローバル人材」=「国際人」か?

国際人:1960~90年代にかけて多用。海外に「雄飛」した人たちが外国事情に通じて「○○国では」と教える「ではのかみ(出羽之守)」だった。日本のことはあまり知らない

グローバル人材:日本にいても、外国にいても社会人(プロ)として十分生活できる人

「グローバル人材(人財)」の条件

①異文化への好奇心を強く持ち、異文化摩擦・衝突ができる

②自分の文化(家族・生まれ故郷・地域社会・国)を理解し、誇りに思う

③論理的思考力・批判的判断力を養い、自分の考えを的確に表現し、主張できる

④民主主義の理念(自由・平等・公正・寛容)を実行できる

⑤自分の人生を大切にし、社会人として選んだ仕事で「一流」(プロ)を目指す

 

実は優れた国際人=グローバル人材=優れた市民(地球市民)

グローバル人材は国民の1~2割いれば十分

英語は国際人の条件か?

スマホは必要不可欠か?

 →IT(情報技術)製品をコミュニケーションの手段(道具)として使いこなせれば良い